■青梅街道から善福寺川に臨み緩やかな南斜面に広がる由緒ある邸宅街。この地域を代表する邸宅跡地、荻窪太田黒公園を南に控えたこの土地に、前庭を携えて超然とたたずむファサードを構え、武蔵野の四季を楽しむ邸苑住宅を目指しました。
外観は太田黒公園や善福寺川緑地の垂直な木立を竪ルーバーや縦強調の意匠で表し、「住む」ことの象徴として「水平な床」を貫入させた形態の表現としています。
また前庭からエントランス・中庭への道行きは、歩みを進める毎に光景が変わる雁行アプローチとし、光・影・風・緑を交互に感じつつ私的空間に誘う趣向としました。
中庭の外構・植栽は善福寺川に流れ入る小川のせせらぎをイメージした枯山水とし、この地の歴史を凝縮したような意匠としています。
周辺の環境と融合し、四季を通じた潤いの風景を楽しむ、「心豊かな邸宅生活」を描こうと努めました。