MS-Square
■鉄道高架に隣接する工場跡地を緑あふれる複合施設(住宅+店舗)として再生

■歴史ある景勝地の記憶を現代的手法で建築化

■風や意識などの「流れ」によって削りだされた形態
アプローチ
東海道南品川宿において、古くから紅葉の名所として知られた海晏寺。

その参道であった計画地は、明治以降京浜急行や第一京浜などによって分断され、長く工場として利用されてきた土地です。

またかつては至近にあった海岸線も今は遠く埋め立てられ、周辺は緑も少なく潤いのない環境となっています。

ここに192戸の住宅とスーパーマーケットのコンプレックスを計画するに際して、周囲には緑あふれる広場や歩道を配し、かつて東海道越しに海に浮かぶ帆掛け舟を見下ろした景勝地としての記憶を再現しようと考えました。

また建築のあり方も風や意識などの流れに削り出されたような形態を意識し、内外を移動しながら快さを感じる空間を目指しました。

ここでは歩くことで「時間」を感じ、過去から未来に続く潤いの記憶を継承することがテーマとなっています。

そのイメージは豊富に緑化された広場やエントランス アトリウム~ロビーを通り抜け各住戸にいたるまで、歩く人に短い旅を想起させ、かつて海岸線沿いに東海道を往来した旅人の心象を彷彿とさせるものです。
エントランスアトリウム夕景
また広場と2階テラスは半透過のルーバー越しに連続し、突出したガラスキューブのキッチンスタジオによって店舗と住宅はさりげなくつながれ、門前町の賑わいを再現しようとしています。

気持ちのよい浜風が吹き抜ける場所が再現できたのではないかと感じています。
エントランスアトリウム昼景
ラウンジ夕景
南東側外観(海晏寺境内より見る)
※この建物はAdd都市建築事務所在籍時に設計を担当し、スターテック設立後も引き続き監理を担当して竣工までたずさわったものです。
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